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「果宝柿」と命名〜岐阜 「富有」に新ブランド
 岐阜県内の柿生産者組織や流通・消費者団体などで組織する「岐阜柿ブランドづくり研究会」は、飛騨牛に続く農産物のトップブランド候補として位置づけられる袋掛け富有柿の新ブランド名を「果宝柿(かほうがき)」に決定した。公募作品の中から大野町の宇佐美国治さんのネーミングを採用し、25日に岐阜市の県農業フェスティバル会場で発表した。
 袋掛け富有柿の新ブランド戦略は、県が進める「飛騨・美濃じまん運動」の一環。既存の袋掛け富有柿の中から、果実のサイズ、色、糖度が特に優れたものを一定の基準に従って厳選し、一層の差別化を図る。戦略展開のための第一弾として、このほど新ブランド名を公募したところ、1,098人から1,245件の応募が寄せられ、親しみやすさとともに高級感も感じさせる宇佐美さんの作品を最優秀賞に選んだ。
 同研究会では、12月に東京の百貨店でPRイベントを開くなどして「果宝柿」の認知度アップに努め、来年度からの本格販売に備えたい考え。古田肇知事もトップセールスでブランド展開を後押しする構え。 (平成20年10月26日・日本農業新聞より)
新ブランド名は「果宝柿」〜袋掛け富有柿の高級品 「でかい」「赤い」「うまい」を厳選 県、トップ銘柄へ意欲
 新しいブランド名は「果宝柿(かほうがき)」−。岐阜県は25日、県特産の「袋掛け富有柿」の中でも、特に品質の高い商品を「果宝柿」として売り出すと発表した。今後、東京などでPRし飛騨牛に次ぐ県のトップブランドに育てたい考え。
 富有柿の発祥地である岐阜県は、生産量は全国トップクラスながら、他産地との差別化が課題。その中で、果実に袋を掛けて熟成させることで糖度が増し、出荷時期をずらせることで付加価値のある袋掛けは、県内では10年以上前から取り組まれ、高級品として知られている。
 そのため県は、袋掛けのうち「でかくて」(Mサイズの1.5倍)、「赤くて」(完熟の証しの鮮やかな果色)、「うまい」(糖度18度以上目標)富有柿を厳選し、新ブランドとして売ることを計画。名称を公募していた。
 公募には1,245件の応募があった。最優秀賞に選ばれた「果宝柿」は揖斐郡大野町の会社員宇佐美国治さん(65)の提案。この日、岐阜市薮田南の岐阜アリーナで開かれた県農業フェスティバルで表彰された宇佐美さんは「栄養たっぷりの富有柿は、果物の宝物で、岐阜の宝物」と命名の理由を説明し「この名前が広がればうれしい」と笑顔を見せた。 (平成20年10月26日・岐阜新聞より)
実りの秋、甘味たっぷり〜本巣市 「早生富有柿」収穫始まる
 柿産地の本巣市で、特産の富有柿より一足早く、早生(わせ)富有柿の収穫が始まった。
 早生富有柿は、富有柿より約1ヶ月早く色付く品種。同市の糸貫柿振興会では、約330戸の農家が170haの畑で栽培している。収穫量は平年並みの約160トンを見込んでおり、朝晩の冷え込みで甘味も増してきているという。
 約3haの畑で栽培する村木宣和さん=同市三橋=は、家族とともに収穫作業に追われている。村木さんは「8月に入って降ったひょうの影響もあるが、昨年よりは収穫量が期待できそう」と話していた。収穫は今月末まで続く。 (平成20年10月11日・岐阜新聞より)
秋の味覚 さあ出番=`大野町で早生柿出荷
 揖斐郡大野町で早生(わせ)柿の出荷が7日、県内のトップを切って始まった。同町相羽のJAいび川大野営農センター共選場では、従業員が柿の選別作業に追われている。
 出荷が始まったのは西村早生で、出荷は10月中旬まで続く。県特産の富有柿は11月から出荷が始まる。早生、富有柿を合わせた同町内の今年の出荷量は例年並の2200トンを見込んでいる。
 共選場では、従業員らがベルトコンベヤーで流れる柿の色や形などを見分けて分類。この日は約8トンの柿を東京方面に出荷した。
 同町内の柿生産農家でつくる大野町かき振興会では「今年は好天に恵まれ大玉ぞろい。減農薬栽培なので安全安心で、味も良い」と胸を張っていた。 (平成20年9月9日・日本農業新聞より)
柿「西村早生」が出番〜JA全農岐阜 目ぞろえで選果日程検討
 JA全農岐阜は2日、JAぎふ北方支店で県内で出荷が始まっている柿「西村早生」の県統一目ぞろえ会を開いた。本巣地域や大野町をはじめとする県内の生産者とJA職員ら約70人が参加し「西村早生」の選果ポイントと共同選果日程などを検討した。
 今年は猛暑の影響もあり「西村早生」の出荷は3〜5日早い。大玉で着色も良く、例年を上回る出来だという。
 全農岐阜からは、他産地の情勢や、ブドウやリンゴなどの競合する果物の生育状況などの説明があり、今年度の販売展開を話し合った。サンプル柿を使って果実の熟度や傷、汚れなどの程度を比べ、優良品の分類規格も確認した。
 県農業技術課の出町誠さんは「どの品種も例年以上の肥大、着色が見込める」と報告した。新品種の「早秋」「太秋」も、順調に生育しているという。また、台風シーズンを迎えることから「枝を見直し、収穫ロスが出ないように管理してもらいたい」と呼び掛けた。
 JAぎふでは、10月上旬から「早生富有」、11月上旬から主力の「富有」の出荷が始まる。 (平成20年9月5日・日本農業新聞より)
袋掛け富有柿 新ブランド化へ〜岐阜の研究会 大きさ、色、糖度で基準 最高級品を差別化
 岐阜県内の柿生産者組織や流通・消費者団体などで組織する岐阜柿ブランドづくり研究会は、県特産で高品質が売りの「袋掛け富有柿」のうち、大きさや色、糖度で基準を上回った最高級品を新ブランドとして展開する。そのための第一段階として、ブランド名の公募を始めた。
 新ブランドの柿は「袋掛け富有柿」の中から、果実が通常のMサイズの1.5倍、色はカラーチャートの7以上の鮮やかな赤、糖度も通常の16を2以上上回るものを厳選する。
 岐阜県は全国有数の柿出荷量を誇り、同県が発祥の地である「富有」は、県内柿作付面積の約4分の3を占める。福岡や奈良、和歌山などの他見との競合が激化する中で、いかに岐阜県産としての独自性を発揮するかが課題となっていた。
 「袋掛け富有柿」は、9月上旬までに樹上の果実に紙製の袋をかぶせ、成熟させる。袋を掛けない柿より2週間ほど成熟を遅らせることができ、柿の流通量が少なくなる12月に出荷できる。
 ブランド名の募集は、県内在住者が対象。消費者に親しまれやすくインパクトのあるネーミングを期待している。募集は30日まで。入選作品は10月下旬に開かれる県農業フェスティバル会場で発表する。新ブランド名決定後に本格的な販売戦略を模索する方針だ。 (平成20年9月5日・日本農業新聞より)
新ブランド化で名称公募〜岐阜柿研究会 袋掛け富有柿、全国にアピール
 県特産品の富有柿のステータスを高めようと、県地域女性団体協議会、飛騨・美濃料亭女将会などでつくる「岐阜柿ブランドづくり研究会」は、同柿の中でも品質の高い「袋掛け富有柿」を新ブランド柿として売り出すため、ブランド名にふさわしい名称を公募することを決めた。この柿は1個千円以上の店頭販売価格を目指している。
 県内は富有柿の発祥地で全国トップクラスながら、福岡県など振興産地の台頭が目覚しく、他産地との差別化が課題となっている。県は「食」をテーマにした飛騨・美濃じまん運動を展開するため、農産物のブランド化に力を注ぎ、今春、各団体とともに同研究会を立ち上げた。
 「袋掛け富有柿」は県内で10年以上前から取り組まれ、栽培段階で果実に袋を掛けることでじっくり育てて熟成させるため、糖度が増すだけではなく、出荷時期をずらすことで商品価値が増すという。
 新ブランド柿は袋掛け柿の中でも特に「でかくて」(Mサイズの1.5倍)「赤くて」(完熟のあかしの鮮やかな果色)「うまい」(糖度18度以上目標)ものを厳選する。同研究会では1個千円以上の販売価格を目指している。
 ネーミング募集は県内在住者が対象で、柿の新ブランド名、名称の意味などをはがきなどに記して30日までに応募する。
 10月下旬の県農業フェスティバルで発表、今シーズンは試験的、来年度からは本格的に売り出す予定。 (平成20年9月2日・岐阜新聞より)
柿甘果 前年より高率〜岐阜・大野町振興会 「西村早生」肥大順調
 約550人の会員が「目指せ大玉うまい柿」をモットーにこだわりの柿作りに取り組んでいる大野町かき振興会は22日、JAいび川大野営農センターで「西村早生」の渋果調査を行った。今年は5月下旬の開花時期の雨の影響により、種入りが悪いと心配されていたが、種子数が多く、果実も大きめ。甘果率は昨年と比べてやや高い結果となった。
 大野町内10ヶ所の圃場から持ち寄った500個の柿を切断し、渋果か甘果かの判断基準である種の入り具合を観察するもの。
 大野町は、県内有数の柿生産地で、生産者は柿シーズンの到来を心待ちにしている。今年の「西村早生」の肥大は順調に進んでおり、約350dの出荷を見込んでいる。振興会の林勝利会長は「会員一人一人が丹精して育てた柿。安全・安心にも心掛けている。たくさんの人に大野町の柿を味わってもらいたい」と柿シーズンの到来に胸を弾ませていた。
 振興会では、9月上旬から「西村早生」、10月上旬から「伊豆」「早生富有」「富有」と順次共選・出荷する予定だ。12月上旬には、お歳暮用の「袋掛け富有柿」の出荷も始まる。 (平成20年8月26日・日本農業新聞より)
柿産地の連携を〜全国研究協議会 消費拡大策探る
 第38回全国カキ研究協議会(全国果樹研究連合会主催)が25日、東京都内で開幕し、全国から集まった柿生産者が消費者の立場に立った柿の生産・流通のあり方を探った。機能性を前面に出したPRや加工品開発、輸出など各産地の取り組みを発表し、低迷する柿消費の拡大に国内産地の連携が重要になることを確認した。
 テーマは「カキの生産・流通から消費を考える」。柿生産者ら128人が参加した。韓国の柿生産者ら6人も参加し、韓国柿研究会の李圭鐵顧問は「韓国でも若者が柿を食べなくなっている。消費拡大は共通課題。一緒に考えたい」と、熱心に説明を聞いていた。
 全国果樹研究連合会の太津隆司カキ部会長は「消費拡大は全国の産地が連携することで相乗効果がある」と強調した。山県と奈良。福岡、和歌山県が事例発表。「早秋」「太秋」など有望品種への転換、生果・加工品も含めたブランド化、海外輸出などの取り組みが紹介された。
 講演では、果樹研究所健康機能性研究チームの田中敬一上席研究員が、カロリーが低く食物繊維が豊富なカキの特徴を解説。ダイエットやメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策に有効なことを説明した。 (平成20年8月26日・日本農業新聞より)
果樹カメムシで注意報〜岐阜県
 岐阜県は21日、県内全域で果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ新世代幼虫)が多発する恐れがあるとして注意報を出した。発生時期は今月下旬以降で、発生程度は「多い」。県病害虫防除所では、早期発見と適切な防除を呼び掛けている。
 果樹カメムシ類は、柿や梨、リンゴ、ミカン、桃などの果実を吸汁加害し、被害を受けると奇形果の発生や品質低下につながる。
 県病害虫防除所の調査では、チャバネアオカメムシ新世代幼虫の予察灯への誘殺数が増加傾向にあり、果樹園への飛来の目安となるヒノキ球果の吸汁痕数が増えている。今月中旬以降、山際の柿園では被害果を確認、被害率も高くなっている。今後1ヶ月の気象予報では、気温が高い日が続くと予測されていることから、果樹園にカメムシが多数飛来する恐れがある。
 防除対策として@飛来を確認したら防除する(薬剤散布は早朝か夕方)A特に近隣に杉やヒノキ林が多い園地は注意するB薬剤によってはカイガラムシなどの多数発生を招くため、薬剤選定に十分配慮する−などを呼び掛けている。 (平成20年8月22日・日本農業新聞より)
県が6地域で講習会〜「ぎふクリーン農業」更新を
 ぎふクリーン農業の登録継続に向け、県が登録の更新を呼び掛けている。25日からは、登録更新に必要な講習会を県内6地域で開く。県の担当者は「登録更新制度が始まって今年で3年目。制度移行のために設けた更新猶予期間も今年度で終わり、今年度中に更新しなければ、登録が失効することになる。まだ更新していない登録者は、とりあえず講習会に参加してほしい」と登録者に講習会の参加を促す。 (平成20年7月23日・日本農業新聞より)
「ぎふクリーン農業」更新を〜岐阜県 1200件が未申請「早めに」
 2006年度から更新制度を導入した岐阜県の農産物認証制度「ぎふクリーン農業」で、今年度末で有効期限が切れる約1500件のうち、1200件の更新がまだ済んでいないことが分かった。更新時に求められる残留農薬の自主検査が、個人で登録した農家の負担になっているとの指摘もあり、県は検査費用の半額助成などの支援に加え、グループ単位での登録なども提案する。また、年度末に申請が集中すると登録が間に合わない恐れもあるため、早目の対応を呼び掛ける。 (平成20年7月17日・日本農業新聞より)
柿の皮で美白!?〜岐阜県の官学研究チーム 有効成分を発見
 岐阜県や県内の研究機関、大学でつくる地域連携型技術開発プロジェクトが、特産の柿「富有」の果皮に肌の美白効果があるクエルセチン配糖体が含まれていることを発見した。しみなど皮膚の老化改善など化粧品分野で実用化が期待できる。
 県国際バイオ研究所(各務原市)と岐阜薬科大学(岐阜市)が中心となった研究チームが、抽出したクエルセチン配糖体が、しみの原因になるメラニン合成に必要な酵素を減少させることを確認した。化粧品に使われるコウジ酸よりも強い抑制作用がある。
 今後、美白効果の詳細な作用メカニズムを解明し、実用化を目指す県内企業に対して技術支援していく予定。
 プロジェクトは、県産農畜産物から健康に役立つ成分を見つけ、機能性食品の開発や有用成分の含有量を高める栽培技術の開発を進めている。 (平成20年4月3日・日本農業新聞より)
安全・安心な柿さらに〜岐阜・JAいび川 大野町で生産者大会
 JAいび川は3月29日、大野町総合町民センターで、2007年度かき生産者大会を開いた。秀品・大玉率の高い生産農家10人を表彰したほか、JA全農岐阜園芸販売課の西村寿文課長が「全国の柿情勢と岐阜県の販売方針」を説明した。参加した生産者や関係者は、一丸となって安全・安心な柿作りに取り組むことを確認した。
 大野町かき振興会の林勝利会長は「生産者が一丸となって安全・安心な柿作りに取り組み、大野町の柿をたくさんの人に味わってもらおう」と力強く呼び掛けた。
 大野町は、県内有数の柿産地。共販組織である大野町かき振興会は生産農家約550戸、栽培面積180haで県内トップクラスの共販出荷量を誇る。昨年度は、農薬や化学肥料を3割以上削減する「ぎふクリーン農業」への生産登録を行い、新品種「早秋」「太秋」などの導入も着々と進めている。
 JAでは柿の生産侵攻を目指す支援の一環として、2007年度から新規栽培希望者らを対象にした柿塾を開催。月1回程度の講義や現地講習をはじめ、毎月の栽培管理や新品種の特性などについて学ぶほか、優良園視察を行い栽培ノウハウ習得を目指してきた。
 JAでは今後、定年退職者がスムーズに柿栽培に取り組める体制作りを進め、産地の維持・活性化を図りながら、新たな生産者の育成にも努めていく方針だ。 (平成20年4月3日・日本農業新聞より)
柿の甘さ 光の量や葉数が決めて〜岐阜県農枝センター 間伐や剪定重要に
 岐阜県農業技術センターは、柿の栽培環境が糖度に与える影響について調べ、光環境と、葉・果実のバランスを示す葉果比が重要であることを確かめた。タイベックや光反射シートなどを敷き、光の当たる量を増やすことでも糖度上昇に繋がることが分かった。平均糖度は、光の量により最大で2程度、葉果比により最大で1程度の差が出た。間伐・剪定や摘果の重要性を裏付ける結果ともなった。 (平成20年4月3日・日本農業新聞より)
柿酢商品の販路拡大 天然本醸造をアピール〜岐阜県山県市のメーカー 「伊自良大実柿」を有効活用
 山県市伊自良地区の特産品を使った加工品作りに取り組む伊自良特産(山県市大門)は、県の飛騨・美濃伝統野菜に指定されている「伊自良大実柿」を原料にした柿酢関連商品の販路拡大に力を入れている。近年の健康ブームで酢関連商品が注目を浴びていることから、添加物を一切加えない柿酢の特色をアピールし、需要を掘り起こしたい考えだ。
 「伊自良大実柿」は、山県市特産の干し柿「伊自良連柿」の原料。伊自良特産では、干し柿に加工されなかった柿を毎年購入し、仕込み後の醸造は県内外のメーカーに委託している。添加物だけでなく、水も加えず1年にわたって醸造する天然本醸造が売り=B価格は、柿酢(500ml入り)2000円、柿酢しょうゆ(300ml入り)500円。
 主に市内の農産物直売所「てんこもり」をはじめ、同市や本巣市の店舗で販売しているほか、遠方へは宅配も行っている。宅配は東京や北陸などから注文が毎年少しづつ増えているという。伊自良特産の遠藤国夫代表は「今年からは近隣の岐阜市内などにも販路を広げていきたい」としている。 (平成20年1月18日・日本農業新聞より)
袋掛け富有柿、出荷始まる〜大野町のJA共選場 関東・名古屋に贈答用12万個
 最高級品として知られる袋掛け富有柿の出荷が10日から、大野町相羽のJAいび川大野営農センター共選場で行われている。作業は16日まで行い、計12万個を贈答用として関東や名古屋に出荷する。
 柿を生産しているのは大野町のかき振興会。袋掛け富有柿は大玉で良質な柿に袋を掛けて育てた高級果実。日光をさえぎって緩やかに成長させるので糖度が高く、単価は500円前後。近年はインターネットによる販売も増えているという。
 11日は、従業員約20人が専用のベルトコンベヤーで柿の色や形を見分けて選別。大きさと品質別に段ボール箱に詰め込む作業に追われた。
 袋掛け富有柿の出荷を終えると今シーズンの柿の出荷は終了。同振興会では「猛暑で出荷が1週間遅れたが、甘味があって品質は折り紙つき」と話している。 (平成19年12月12日・岐阜新聞より)
「袋がけ富有柿」出番〜岐阜・大野町 贈答狙い30トン
 岐阜県内有数の柿産地である大野町は10日から、歳暮用として丁寧に育てた「袋がけ富有柿」の出荷を始めた。これは、通常の柿「富有」の出荷が終わる12月の贈答期を狙い、甘味たっぷりの高級果実として、市場や贈答用宅配などで全国に出荷するもの。出荷は16日までで、昨年より6トン多い約30トンの出荷を予定している。
 「袋がけ富有柿」は、大野町かき振興会の会員81人が栽培する。消費者からの「贈答用の柿を生産して欲しい」との要望に応え、2002年から生産を始めた。
 この柿は、まだ実の青い8月下旬に、大玉で形状の良い実を剪定し、薄手の白い袋で覆って栽培する。日光の直射を避け、成長を緩やかにする抑制栽培で、通常の栽培よりじっくり時間をかけ熟成させながら育つため、色づきよく、大玉で甘味が増す傾向がある。表皮に白い粉をつけるのが特徴で、この粉が風雨にさらされず大切に育てられた高品質の証しを示す。生産者らは、その粉を落とさないよう丁寧に、箱詰め作業を行っている。
 昨年8月には、手で1つ1つトレーに果実を乗せるフリートレー式の選果機を導入。これにより、選果作業が省力化され、出荷量を増やすことが可能になった。生産者は「愛情たっぷりこめて育てた柿を、たくさんの方に味わっていただきたい」と胸を弾ませていた。 (平成19年12月11日・日本農業新聞より)
柿「西村早生」を出荷〜岐阜県トップで大野町かき振興会 JA共選で450トン見込む
 大野町かき振興会は6日、県内のトップを切って、JAいび川大野果実共選場で「西村早生」の共選出荷作業を始めた。今年の「西村早生」は、台風の影響もなく肥大は平年並み。昨年と比べてやや多めの約450トンの出荷を見込んでいる。
 振興会は「目指せ大玉うまい柿」をモットーに、こだわりの柿作りに取り組んでいる。大野町は県内有数の産地で、共販組織である大野町かき振興会は生産農家543戸、栽培面積180haで県内トップの共販出荷量を誇る。今年は2200トンの収穫を予定する。
 昨年度は農薬や化学肥料を3割以上削減した農産物を県が認証する「ぎふクリーン農業」を取得。新品種「早秋」「太秋」などの導入にも力を入れている。
 また、生産者の高齢化、後継者不足の対策として、JAでは、今年度から柿塾を開き、定年退職者がスムーズに柿栽培に取り組める体制作りに取り組み、産地の維持、活性化を図りながら、担い手の育成にも努めている。
 振興会の林勝利会長は「待ちに待った柿の季節がやってきた。安全・安心を心掛けて作った柿を、多くの人に味わってもらいたい」と胸を躍らせていた。
 共選した柿は東京などの市場へ出荷する。振興会では11月下旬までの間、「西村早生」に続いて「伊豆」「早生富有」「富有」と順次共選作業を行う。12月上旬には、歳暮用の「袋かけ富有柿」も出荷する。 (平成19年9月8日・日本農業新聞より)
食卓に秋色 柿さあ出番〜大野町、出荷始まる 
 揖斐郡大野町で栽培される早生(わせ)柿の出荷が6日、県内のトップを切って同町相羽のJAいび川大野営農センター共選場で始まった。猛暑の影響で生育がやや遅れているが、甘味は十分という。
 柿を生産しているのは大野町のかき振興会。出荷が始まったのは早生柿の西村早生で、収穫と出荷は10月中旬まで。11月からは富有柿が市場に出回り始める。今年の出荷量は例年並みの計2300トンの見込み。
 この日、共選場では従業員ら70人がベルトコンベヤーで流れる柿の色や形、傷を見分けてセンサーで分別。大きさと品質別に段ボール箱に詰め込む作業に追われた。
 減農薬で栽培した柿で、同振興会長の林勝利さんは「大きさと味にこだわった安全で安心な柿」と胸を張っていた。 (平成19年9月7日・岐阜新聞より)
大玉づくりへ摘果講習〜大野町かき振興会 
 大野町かき振興会主催の摘果講習会が24日、大野町内6地区の集荷場などで開かれ、柿農家が減農薬栽培と大玉作りの技術を学んだ。
 同町は本巣市と並ぶ全国有数の富有柿の産地。摘果作業は大玉で高品質の柿を栽培するのに必要な作業。同振興会では、ぎふクリーン農業で定められた農薬の使用規準を遵守するため、各農家には高度な栽培技術が求められている。
 講習会は同振興会が毎年開いており、同町桜大門の西方集荷場では、柿農家約50人が参加。同振興会やJAいび川職員らが摘果作業や減農薬栽培の注意点を説明すると、参加者は真剣な表情で聞き入っていた。同振興会は今年、2200トンの柿の収穫を見込んでいる。 (平成19年6月26日・岐阜新聞より)
県が「クリーン農業」認定〜減農薬栽培の大野町かき振興会 
 揖斐郡大野町の柿生産農家で構成する大野町かき振興会(堀増男会長)が13日、県からぎふクリーン農業の認定を受けた。減農薬、減化学肥料栽培のお墨付きを受けて、堀会長は「生産農家の励みになる。安心、安全な大野町の柿のブランド向上に努めたい」と意気込みを語った。
 ぎふクリーン農業は、化学合成農薬や化学肥料を従来の栽培方法から30%以上減らした栽培を県が認定する制度。大野町かき振興会は、560戸の生産農家が所属して計180haの柿園で富有柿などを栽培する大規模組織で、県によると「これだけの大所帯の組織が認定を受けるのは珍しい」という。
 同振興会は、農薬と化学肥料を減らす一方、品質と収量を維持するため、害虫の発生を阻害する性フェロモン剤の散布や黄色ナトリウムランプの設置、土壌改良のための草生栽培などに取り組んできた。この日は、揖斐郡揖斐川町の揖斐農林事務所で認定証の授与式が行われ、知事代理の野村民尾所長から堀会長に認定証が手渡された。 (平成19年3月14日・岐阜新聞より)
ぎふクリーン農業取得〜岐阜・大野町かき振興会 600人産地にお墨付き
 県内有数の柿産地、大野町かき振興会は13日、揖斐川町の総合庁舎で農薬や化学肥料を慣行に比べ30%以上減らした栽培を県が認定する「ぎふクリーン農業」を取得、認定書を受けた。県のお墨付きを得たことで、安全で安心できる柿を消費者にアピールできる。生産者は性フェロモン剤による防除や、草生栽培を取り入れ農薬を減らしてきた。
 振興会は約600人の会員が、180haで栽培する。早生の「西村」「伊豆」「早秋」、中生の「太秋」「早生富有」、晩生の「富有」のほか、袋掛け「富有」など、こだわりの生産に取り組む。2006年度の生産量は全品種を合わせて2290トンに及ぶ。
 農薬を減らすため、性フェロモン剤のハマキコンN、スカシバコンを用い、害虫の数を減らしてきた。土作りにも役立つ草生栽培にも取り組んだ結果、高い害虫防除効果が得られ、農薬散布の回数を減らすことができた。さらに全会員が安全で安心できる柿作りに意識を高めたことが「ぎふクリーン農業」認定に結びついた。
 振興会の堀増男会長は「以前から安全で安心できる柿作りに取り組んできたことが、取得につながったと思う。これからも消費者に喜んでもらえる柿作りを会員と頑張りたい」と抱負を語った。 (平成19年3月14日・日本農業新聞より)
「袋がけ富有柿」出荷〜岐阜県・大野町 甘さが自慢、贈答用に
 岐阜県内有数の柿産地・大野町で7日、特産の「袋がけ富有柿」の出荷が始まった。甘み十分の大玉で形の良い高級果実として、贈答用に好評だ。今年は、秋以降の温暖な気候と適度な降雨で玉伸びも良く、2L〜3Lの大玉が中心。糖度も平均17〜18と高い。13日までの短期集中で、昨年より2万個多い約10万個の出荷を見込む。
 柿「富有」が青い実を付ける8月下旬に白い紙袋をかぶせる。抑制栽培でじっくりと完熟させ、直射日光や雨風から果実を守る。この柿の表皮には白い粉が付くのが特徴だが、袋掛けで粉を落とさないことで高級感や高品質をアピールする。
 今年から手で一つ一つトレーに果実を乗せるフリートレー式の選果機を導入。生産者が手作業で選果していた時間や手間が省け、その分出荷量の増加につながった。
 この年は2002年、大野町かき振興会が生産を始めた。現在の生産者は約80人。青木稔和運営委員長は「水と空気がきれいな大野町で、愛情たっぷり魂を込めて作った。色良く甘くできたので、消費者のおいしさを味わってほしい」と自信を見せる。
 市場出荷や宅配のほか、JAいび川の大野果実選果場の直売店で17日まで販売する。 (平成18年12月8日・日本農業新聞より)
児童が特産の柿選果作業を見学〜岐阜・大野町の中小
 大野町立中小学校3年生の児童29人は、JAいび川大野果実選果場で柿「富有」の選果作業を見学した。選果機の様子や直売所を見て、地元特産の柿について学んだ。初めにJA職員が選果場の役割、選果員の仕事内容、生産面積や販売量、出荷先などを説明。選果場や直売所を見学した。
 児童が選果員に「年間にどのくらいの柿を販売していますか」「柿の栄養素を教えてください」など積極的に質問した。 (平成18年12月8日・日本農業新聞より)
柿「西村早生」を出荷〜大野町振興会 小玉傾向も食味良好
 大野町の大野町かき振興会は8日、JAいび川大野果実選果場で柿「西村早生」の共選出荷を始めた。同地域は、県内でも有数の柿生産地として知られている。今年は長雨と日照不足で生育が7日ほど遅れ、小玉傾向だが、7月下旬から好天が続いたため甘味が増してきている。今年度は約300トンを東京などの市場へ出荷する予定。
 振興会は会員約600人が「目指せ大玉うまい柿」をモットーに、品質の高い柿作りに取り組んでいる。性フェロモン剤を用いた減農薬栽培など、安全で安心できる柿生産にも気を配っている。
 堀増男会長は「今年も安全で安心できる柿作りを心がけ、丹精して管理してきた。多くの消費者に大野町野柿を味わってもらいたい」と話している。
 振興会では、「伊豆」「早生富有」「富有」と、11月下旬まで順次共選・出荷を行なう。12月上旬には、歳暮用として「袋かけ富有」の出荷も始まる。 (平成18年9月14日・日本農業新聞より)
柿 「西村早生」を出荷〜岐阜・本巣地域 3JAが統一目ぞろえ
 全国有数の柿産地・本巣地域で、11日から「西村早生」の出荷が始まった。「西村早生」は不完全甘柿で、「富有」と比べると果肉が硬いのが特徴。出荷は今月下旬まで続く見込み。10月からは「早生富有」が、11月からは「富有」の出荷が始まる。JAもとすでは、今年度全品種合わせて約200トンの出荷を見込む。
 初出荷を前に、JAもとす、JAぎふ、JAいび川など、県内各産地の生産者と関係者約70人が、JAもとす本店で「西村早生」の県内統一目ぞろえ会を行い、選果日程や出荷基準を確認し合った。
 JA全農岐阜の担当者は、柿のサンプルを使って、傷や烈果などの見極め方を解説。また、他県の柿産地情勢、ブドウやリンゴなどの秋に収穫される果物の市場動向を報告した。参加者は、今年度の販売方法などを検討した。
 栽培技術面では、岐阜県農業技術課の出町誠普及指導員が「今年の柿は全品種とも、生育が例年より7〜10日遅れている。カメムシの被害も山沿いで見られ始めている」と注意を呼び掛けた。 (平成18年9月12日・日本農業新聞より)
早生柿 甘味たっぷり 大野町で出荷始まる
 揖斐郡大野町で栽培される早生(わせ)柿の出荷が8日、同町相羽のJAいび川大野営農センター共選場で始まった。例年より実は小ぶりだが、8月の暑さで甘味は濃いという。
 早生柿の品種は西村早生。町内の農家が年間で約300トンを生産している。
 早生柿の収穫と出荷は10月中旬まで続き、11月からは富有柿が市場に出回り始める。
 共選場では、大野町かき振興会役員やパートの女性従業員ら約50人が、ベルトコンベヤーで流れる柿の色や形、傷を見分けてセンサーで分類。大きさと品質別に15段階に分けて、段ボール箱に詰め込んでいた。 (平成18年9月9日・岐阜新聞より)
柿 前進出荷を〜全果協 集中回避へ申し合わせ
 全国果実生産出荷安定協議会(全果協)落葉部会は8日、東京都内で第1回かき委員会を開き、2006年の主要11県の柿全体の生産予想量は、豊作だった前年を6%下回る126,492トンだと示した。開花期の天候不順などで、10月中旬と11月中・下旬に例年以上に荷が集まるとみられ、前進出荷に努めるよう申し合わせた。
 栽培面積は1%減の9,833ha。全国的に小玉傾向が予想される。「西村早生」など甘柿は3%減の56,111トン、「利根早生」など渋柿は8%減の70,381トンを見込む。渋柿の減少は、大玉で甘柿の「早秋」「太秋」栽培に移行しているためだ。
 生育遅れのため、出荷集中は2回ありそうだ。「利根早生」の9月出荷分は、例年なら3割を占めるが、今年の計画は2割。そのため10月中旬にずれ込み、甘柿の「伊豆」とぶつかるとみられる。「富有」は11月上旬の出荷分が11月中・下旬が出荷ピークとなる「次郎」と重なる見通しだ。
 日本園芸農協連は「前年を下回るとはいえ、平年並みの生産予想量。前進出荷を進めて1kgあたり価格で250円を確保したい」と話している。 (平成18年9月9日・日本農業新聞より)
作付け状況把握〜岐阜・JAいび川 農薬飛散防止へマップ
 JAいび川は、残留農薬の新しい基準となるポジティブリスト制度の施行を受け、農薬飛散防止を徹底するため、揖斐川町、大野町、池田町の作付けマップを作製した。柿園用と水稲ヘリ防除用の2種類。それぞれの農地と周辺農作物の作付け状況を色分けし、農薬飛散防止の徹底に役立てていく方針だ。
 作付けマップ作製のため、同JAは、柿園と水稲用ヘリ防除申込書を基に、その周辺で栽培されている農作物の品目・品種の事前調査を実施。その結果を持ち寄り、パソコンの地図ソフトに、品目・品種ごとに色分けして入力した。
 担当者は「作付けマップで、郡内の作付け状況や今後の課題が分かった。マップを利用し、農薬飛散防止を徹底していきたい」と意欲を示す。次年度以降の対策として、柿園周辺の水稲品種は、収穫時期を考慮した作付け計画を検討していく。
 JAいび川管内の農地面積は4,130haで、総面積の約5%を占めている。主要な農作物は水稲、茶、柿。 (平成18年8月12日・日本農業新聞より)
柿園のドリフト防ごう〜岐阜・大野町かき振興会など 散布試験で効果探る
 大野町かき振興会、西濃地域揖斐農業改良普及センターとJAいび川は26日、防除機メーカーと協力して、JAいび川大野管理センター北の柿園で、スピードスプレーヤー(SS)防除による農薬飛散(ドリフト)低減の実証試験を行なった。振興会の技術部員や婦人部員ら約50人が参加。ノズルや圧力を変えながら農薬飛散状況を確認し、柿園での効果的防除を探った。
 振興会は、約550人が「西村早生」「富有」を中心に約175haで栽培。農薬飛散は、労力を軽減するためにSS散布を導入してきた。しかし、残留農薬の新たな基準となるポジティブリスト制度が施行されたため、他農産物への農薬飛散防止を徹底する必要があり、この日の実証試験を行なった。
 生産者はまず、粒子の大きさが今までの約2倍で、飛散しにくいドリフト軽減ノズルの説明を受け、柿園でSSで水を散布する様子を見学した。実証実験では、ドリフト軽減ノズルと従来式ノズルを比較したり、従来式ノズルの散布圧力を変え、感水紙による薬液飛散状況を調査。果実付近や園外への薬液付着程度を比較した。
 ドリフト軽減ノズルを使った場合、従来式ノズルと比較して、園外への薬液の付着は少なかったが、園内の木の高い位置では、薬液の付着むらが見られた。普及センターの西垣孝主任技師は「園外への農薬飛散を軽減しながら、農薬付着率を高め、柿の病害虫被害も減らさなければならない。今後も散布方法の検討が必要だ」と話す。
 堀増男会長は「柿から農薬飛散による被害を出さないのと同時に、他農産物からの被害も受けないよう生産者全体の協力が必要だ。消費者に安全・安心な柿を届けるため、今回の結果を検討し、農薬飛散防止に取り組んでいく」と意欲を見せる。 (平成18年7月29日・日本農業新聞より)
大玉柿生産へ一丸〜岐阜・JAもとす管内 摘蕾作業始まる
 柿「富有」の産地で知られる本巣地域で、柿の摘蕾(てきらい)作業が始まっている。摘蕾は、大玉で高品質な柿を栽培するため蕾(つぼみ)を間引く作業で、毎年この時期に行う。JAもとす管内では4月下旬から、各地域の柿振興会が摘蕾講習会を開き、参加者約500人が参加。秋の収穫へ準備を進めている。
 講習会では、岐阜地域農業改良普及センターの普及員が作業を実演し、残す蕾の見分け方を説明。JAもとすの営農担当職員も「大玉果にするには新梢(しんしょう)1枝に対して1つの蕾を残すのが良い」と話す。
 センターでは「今年は3、4月が寒く、生育が例年より1週間ほど遅れているため、防除時期も遅れる。雨が多く病気が発生する恐れもあるので、十分注意してもらいたい」と適期防除を呼び掛ける。
 JA管内では、「西村早生」の出荷が9月中旬から始まり、「富有」は11月上旬から。JAでは2200tの出荷を見込む。 (平成18年5月25日・日本農業新聞より)
大玉、うまい柿へ〜岐阜・大野町振興会が生産者大会 「ぎふクリーン農業」めざす
 「めざせ大玉、うまい柿」をモットーに、日本一の柿産地を目指す大野町かき振興会は25日、生産者大会を大野町内で開いた。会員約5000人が参加。今後は、2007年産で県の栽培認証「ぎふクリーン農業」を取得することや、摘果や間伐などの徹底による大玉果生産など、6項目に取り組むことを決めた。
 このほか@土づくりや台風対策などを徹底し、高品質な柿を生産A栽培暦を遵守し、安全・安心な柿を生産B共選・共販体制を強化し、ブランド化と有利販売体制を確立C機械などの点検で農作業の安全に努める−ことも決めた。堀増男会長は「消費者は安全・安心な柿を求めている。ぎふクリーン農業の生産登録を受け、消費者からの信頼を勝ち取っていこう」と呼び掛けた。
 また、生産販売優秀者表彰を行い、秀品・大玉率の高い生産者10人を表彰。日本農業機械化協会の石川文武調査部長が「果樹農作業の安全を考えよう」をテーマに講演した。
 振興会の05年産柿は小玉傾向で、販売量は前年比25%増となった一方、販売金額は前年の8割に落ち込んだ。今年はフリートレー方式の選果機を導入し、これまで手作業だった完熟柿「富有」などの選別・箱詰めを省力化。また、ニーズの高い「早秋」「太秋」袋掛け「富有」の出荷も増やしていくことにしている。 (平成18年3月30日・日本農業新聞より)
富有柿出荷盛ん〜農家の丹精−「袋がけ」 じっくり熟成 たっぷり甘み
 大野町かき振興会が、袋がけした完熟の富有柿の出荷が行なわれている。お歳暮など贈答用に販売される期間限定の富有柿で、出荷は16日にすべて完了する。
 同振興会が本格的に「袋がけ富有柿」の栽培を始めたのが4年前。毎年8月下旬になると富有柿に紙袋をかぶせて害虫や傷を防いでいる。
 袋の中でじっくり時間を掛けて熟成させるため、11月に収穫、出荷される通常の富有柿と比べて、実は大ぶりでより甘いのが特徴。
 同町相羽のJAいび川大野共選場で行なわれている出荷作業は11日にスタート。16日まで、東京、名古屋方面に計7万個を出荷する。関係者は「夏秋に雨が少なくいつもより小ぶりだが、甘味を味わってもらいたい」と話している。(平成17年12月15日・岐阜新聞より)
「袋がけ富有柿」出荷〜岐阜・大野町の振興会 手塩に掛けじっくり熟成
 県内有数の柿産地・大野町では、歳暮用として丁寧に育てた「袋がけ富有柿」の出荷が始まった。通常の柿「富有」の出荷が終わる12月の贈答期を狙い、甘味たっぷりの高級果実として市場出荷や贈答用宅配、直売などで全国に送る。この柿は表皮に白い粉をつけるのが特徴で、この粉が風雨にさらされず大切に育てられた高品質の証し。生産者はその粉を落とさないよう、手作業で丁寧に選別・箱詰め作業をしている。
 「袋がけ富有柿」は、実が青い8月下旬、大玉で形状の良い実を選び、薄手の白い袋で覆う。日光の直射を避け、生育を緩やかにする抑制栽培。通常の栽培よりじっくり時間をかけ熟成しながら育つため、色付きがよく、大玉で甘味が増す傾向がある。カラーチャートで6以上を選果基準とし、糖度は17以上を見込む。
 生産するのは大野町かき振興会の会員63人。振興会は2002年に、消費者からの「贈答用の柿を生産して欲しい」との要望に応え、「富有」の袋がけ生産を始めた。02年は振興会の技術部会員が試験的に3万個に袋を掛け好評だった。今年は8万個の出荷を見込んでいる。
 振興会の若原悟副会長は「今年は若干小玉傾向だが、色づきや熟し方は良好。自信を持って生産したので、たくさんの人に味わっていただきたい」と出来に自信を見せる。出荷は16日までの短期集中で、直売は18日まで行なわれる。(平成17年12月15日・日本農業新聞より)
特産の柿学ぼう 児童が選果見学〜岐阜・大野町
 柿「富有」の出荷が本格化する中、岐阜県大野町内の小学生3年生が連日、JAいび川大野管理センターかき共選場の見学に訪れている。児童は次々に選果機の上を流れる大玉の柿を見ながら、選果員に選別方法などを質問し、熱心に学んでいる。
 17日に見学に訪れたのは、大野町立北小学校の57人。最初にJA職員が選果場の役割、選果員の仕事内容、生産面積や販売量、出荷先などを説明。その後、実際に選果場やその隣にある直売所を見学した。児童は選果員に「どうやって選別しているの」「この柿の品種は」などと質問すると、選果員は丁寧に答えていた。
 児童は、社会化の授業で「大野町の農家の仕事を知ろう」をテーマに、地元特産品の柿について学んでいる。事前に柿生産農家を訪ね、柿作りの苦労や工夫を勉強。今回は、柿が出荷されるまでの作業を行なう共選場を見学した。学んだことは、学校新聞を作ってまとめる予定だ。(平成17年11月24日・日本農業新聞より)
岐阜の味、香港で好評〜県農産物フェア開幕 富有柿の甘さ人気、有機栽培の緑茶も即売
 JA全農岐阜と県、生産者団体などでつくる「県農林水産物輸出促進協議会」は10日、香港の百貨店で県農産物フェアを開催した。県内で収穫された農産物や加工食品計200品目を即売、中でも富有柿が甘さ、大きさの点で消費者の支持を得て、好調な売れ行きを見せている。フェアは22日まで。
 会場は、新興住宅地・沙田の駅ビルに入った西友百貨店。扱う商品は日本からの輸入品が4割を占める。フェア中は、通路に岐阜県用の特設コーナーを作った。
 商品は、1日に名古屋港を出港した果樹や野菜、菓子など。運賃や輸出、販売の手数料がかかるため、日本で100円の品が、香港に着くと180円まではね上がる。
 富有柿は、Lサイズ2個入りで30香港ドル(日本円で450円)で店頭に並べられた。別のコーナーの「韓国富有柿」は4個入りで24.80香港ドル、「中国産柿」は4個入りで18.50香港ドル。それでも、買い物客は岐阜の富有柿を試食すると、競うように運搬コンテナにまで手を伸ばした。
 「日本の柿は初めて食べたが、甘い。値段より、おいしいことの方が大事」と女性は2パックを購入。男性は「日本の商品はどれも高い」と顔をしかめたが、農薬の使用状況を確認して「一度試してみる」と買い物カゴに入れた。日本の食品に対する安心感や安全性が香港で浸透しているよう。
 「正直言って、ここまで売れるとは思っていなかった」とJA関係者。ほかには、有機栽培の緑茶や美濃ハツシモなどが健康志向の高い女性に受けた。香港フェアは昨年に続いて2度目の開催。同協議会は経済成長率が高い東アジアを新たな市場とにらんでいる。将来の視野に入れているのは、13億人の胃袋を抱える中国本土だ。(平成17年11月12日・岐阜新聞より)
柿「富有」が本番〜岐阜・JAもとす 高糖度、県認証も取得
 全国有数の柿産地・JAもとす管内の本巣地域で、旬の柿「富有」の収穫が始まった。糸貫柿振興会の加藤泰一委員長は「今年は夏の日照りが続いたため品質は良く、糖度も申し分ない出来栄えになった」と話す。富有柿の収穫は12月上旬まで続き、主に岐阜、愛知、北陸、関東に出荷する。
 柿は「薬の果実」や「医者いらず」と言われるように、果実の中でも特に栄養価が高く、健康に良い食べ物として近年見直されている。中でも「富有」は、大玉で果肉は柔らかく甘味が強いのが特徴だ。
 振興会は会員数360戸で、主に「富有」を生産。一般的な栽培に比べると樹間がかなり広い栽培方法を導入している。昨年は県が認定する「ぎふクリーン農業」を柿で初めて取得。さらに高品質で安全・安心な柿作りを目指している。今年は新たに会員に10戸が加わった。
 加藤委員長は「ぎふクリーン農業」を取得したが、今後も安全・安心で品質の良い柿作りに励んでいく。おいしい富有柿を全国の人に味わってほしい」と意欲を見せる。(平成17年11月4日・日本農業新聞より)
柿酢が血圧抑制〜和歌山県が実証 飲んで健康 生果PRに弾み
 渋柿を醗酵させて造る柿酢に、血圧を下げる効果があることが分かった。和歌山県が13日、県立医科大学、JAと協力して行なった初のモニター調査の中間報告で明らかにした。「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれる柿の効用を、医学的に実証した。
 調査は今年1〜8月に実施。柿産地の伊都・那賀地方の生産者やJA職員ら30〜70代の住民94人が協力した。2群に分けて、それぞれ3月と6月から1日1回20mlの柿酢を8週間飲み続けてもらった。
 柿酢を飲んだ前後での定期検査で、血圧が比較的高い(最高血圧130ミリHg以上か最低血圧85ミリHg以上)グループの47人に限って調べたところ、平均で最高血圧が5ミリHg下がるなど有意な結果が出た。
 柿酢にはカリウムやポリフェノールが多く含まれ、特に塩分を排出するカリウムは米酢の3〜10倍あり、高血圧予防に効果があると考えられていた。今後は血液検査の結果を分析し、抗酸化能力についても調べていく。
 県内ではすでに柿酢を使った商品開発が進んでいる。県も「柿酢の良さが医学的に実証されたことで、生果のPRにも弾みがつく。新たな加工品や、加工向け栽培技術の開発なども進めていきたい」(果樹園芸課)と、産地活性化に向けた取り組みを進めていく(平成17年10月14日・日本農業新聞より)
早生富有 共選出荷始まる〜岐阜・JAもとす 台風被害なく高品質
 JAもとすは5日、「早生富有」の共選出荷を始めた。本巣地域は県内最大の柿産地。今年度の生育は9月に暑い日が続いたため、平年より3日〜5日ほど色づきが遅れているが、台風の被害を受けなかったため品質は上々だ。「早生富有」の出荷先は名古屋を中心に、北陸や関東の市場で、今年度は約400トンの出荷を見込んでいる。
 「早生富有」は「富有」の枝変わり品種で、正式には「松本早生富有」と言われる。収穫時期が「富有」よりも少し早い特徴を持つ。
 共選出荷に先立ち、JA全農岐阜はJAもとす本店で、県内統一の目ぞろえ会を開いた。県内の生産者約70人が参加し、選別基準を確認した。JA全農岐阜の担当者は、他県産の生育状況や市場動向など情勢を報告した。
 本巣地域の柿畑では、緑の葉が繁る中に明るい柿色の果実が、ひときわ目立つ秋の訪れを告げている。来月上旬からは、主力品種「富有」の出荷が本格的に始まる。(平成17年10月6日・日本農業新聞より)
05年産柿 生産量は平年並み〜全果協 リレー出荷で有利販売
 全国果実生産出荷安定協議会は8日、東京都内で落葉部会かき委員会を開いた。2005年産柿の生産量が134,816トン(主要11県系統扱い)となる見通しを明らかにした。台風被害で大幅に減収した04年を20%上回るが、平年並みだった03年と比べると1%増の平年並みとなる。販売対策では、厳選出荷やリレー出荷で有利販売に取り組む方針を決めた。
 栽培面積は10,212ha(前年比1%減)。生育はほぼ平年並み。天候が順調で着果量が多く、生理落下も少なかったため「若干小玉傾向だ」という。
 販売対策では、小玉果や軟化果を極力出荷しないことを決めた。
 また、各県は南から北へとリレー出荷を行い、価格の安定を図る。特に「刀根早生」は食味を重視し、9月の出荷割合を増やして前進出荷を進め、出荷集中を避ける。
 価格低迷などの緊急事態が発生した場合は、委員会を開き出荷調整などの対策を協議することも決めた。
 試食宣伝の早期実施で食味をアピールするなど、10〜11月を中心にして消費拡大対策に取り組む。(平成17年9月9日・日本農業新聞より)
県認証「ぎふクリーン農業」取得 柿「西村早生」きょう初出荷〜岐阜・本巣糸貫振興会 消費者にアピール
 全国有数の柿産地である岐阜県本巣地域の糸貫柿振興会は9日から、早生品種「西村早生」の出荷を始める。振興会は昨年11月に、化学合成農薬や化学肥料を3割以上削減した栽培を県が認証する「ぎふクリーン農業」を取得し、今年度が初めての出荷となる。柿の生産組合で「ぎふクリーン農業」を取得したのは同振興会だけで、安全・安心の柿作りを徹底し、広く消費者にアピールしていく考えだ。
 振興会は会員約380人、総面積約170haで中心品種の「富有」や「西村早生」を栽培している。総面積は柿全品種を合わせると、年間約1400トンに上る。
 安全・安心の柿作りをするために、早くから性フェロモン剤を黄色ナトリウムランプを使った減農薬栽培や、会員の意識向上、若手の技術育成指導などに取り組んできた実績がある。
 振興会の加藤泰一委員長は「以前から、安全な柿作りには取り組んできたので、ぎふクリーン農業への対応もスムーズに進めることができた。これからも全会員が責任を感じて栽培をしていかないといけない」と気を引き締めている。
 初出荷を前に、振興会が3日に開いた目ぞろえ会には、「西村早生」を栽培する生産者約100人が集まり、色や形などの出荷基準について確認した。
 加藤委員長は「今年もいよいよ柿の時期になった。安全でおいしい糸貫の柿を全国に人に味わってほしい」と期待を込めて話す。
 柿の出荷は「富有」の収穫が終わる12月中旬まで続く。(平成17年9月9日・日本農業新聞より)
早生柿 出荷始まる〜大野町の生産農家 色づきよく甘み十分
 大野町が日本一の生産量を誇る早生(わせ)柿「西村早生」の出荷が始まった。同町相羽のJAいび川大野営農センター共選場では、パート女性らが選果作業に追われている。
 同センターによると、西村早生は町内農家が年間およそ400トンを生産。富有柿が取れる11月より先に味わうことができ、早生ものとして人気を集めている。収穫は今月3日に、出荷は4日に始まった。今年は実は小ぶりだが、色づきがよく甘味もあるという。
 共選場では、同町かき振興会の役員や女性ら70人が作業にあたっている。ベルトコンベヤーに乗せられた柿の色や形、傷を見分け、さらにセンサーで分類。品質別に五段階に分け、段ボール箱に詰め込むまで流れ作業で行なわれている。
 主に東京、名古屋方面に出荷されている。(平成17年9月7日・岐阜新聞より)
柿「西村早生」出番〜岐阜・大野町 「安全」とおいしさに自信
 県内有数の柿産地、大野町で5日、県内トップを切って出荷が始まった。品種は「西村早生」で、仕上がりは平年並み。今年産から、県の安全な農産物認証「ぎふクリーン農業」取得を目指してフェロモントラップを本格的に導入、「消費者に、より安全で、おいしい柿が届けられる」と販売に自信を見せている。
 大野町かき振興会の会員約600人が、「目指せ大玉 うまい柿」をモットーに栽培している。今年は春先の低温で生育が遅れ、小玉が目立ったが、夏の好天で出荷時期は平年並みとなった。台風や病害虫被害も少なく、味・色づきともに良好。「西村早生」は昨年よりやや多い400トンを出荷する見込みだ。
 町内では、「伊豆」「早生富有」「富有」と順次共選・出荷が始まり11月中旬まで続き、12月上旬には歳暮用の袋掛け「富有」の出荷も始まる。
 JAいび川大野管理センターかき共選場で同日、約60人のパートタイマーが配置に付き、3レーンある共選機で選別、箱詰め作業を始めた。振興会の若原悟副会長は「消費者ニーズに応えるよう、丹精して作ってきた。ぜひ大野の柿を味わっていただきたい」と、待望の柿シーズン到来に喜びを感じていた。(平成17年9月6日・日本農業新聞より)
大玉のうまい柿を生産〜大野町かき振興会、袋掛け高い糖度・アイスの販売も
 岐阜県JAいび川管内の大野町かき振興会は、「めざせ大玉うまい柿」をスローガンに、消費者ニーズにあった甘くて大玉の柿栽培に励んでいる。最近は「柿アイス」の販売を始め、環境に優しい栽培方法の「ぎふクリーン農業」登録に向け、技術向上も本格化させている。
 振興会は、1969年に設立。約600戸が180haで柿を栽培している。品種は、120haを占める「富有」を中心に「西村早生」など。9月上旬から12月上旬まで、秋の味覚を全国に発送している。中でも12月中旬から出荷が始まる歳暮用「袋掛け富有柿」が好評だ。2002年産から始めた。8月下旬から厳選した実を薄い白い紙袋で覆う。成長を緩やかにする抑制栽培をすることで、より大玉で糖度をあげる。
 県は慣行栽培に比べ、化学合成農薬・化学肥料を、それぞれ30%以上削減した栽培方法「ぎふクリーン農業」を勧めている。この登録に向け、振興会は薬剤散布の代替技術として、02年から性フェロモン剤を導入した。ハマキムシ類を対象とした「ハマキコンN」、ヒメコスカシバ対象の「スカシバコン」の2種類を設置。04年は取り付け面積を14haに広げ、技術部員が試験してきた。
 堀増男会長は「性フェロモン剤の防除効果が確認できた。継続して使えば、効果がさらに高まることも分かった」と話す。05年は性フェロモン剤を約80ha(3月末の見込み面積)で本格導入するなど、振興会全体で農薬散布の回数を減らす意識を高めている。
 柿の消費拡大に向け、「柿アイス」を2月に発売した。材料には町産柿「富有」を使った。甘さ控えめで柿の風味が楽しめる一品だ。試食会を開き、特に子供たちの人気を集めた。5月のJAいび川フェスティバル(大野会場)、さらに同町加納のバラ公園で開かれるバラまつりで試食販売してPRする。
 堀会長は「安全・安心な柿作りを追求したい。消費者と交流を深め、大野の柿をPRしていきたい」と意気込んでいる。(平成17年4月6日・日本農業新聞)
柿消費拡大に「ガヤガヤ会議」〜岐阜・大野町の振興会、消費者の意見聞く
 消費者の声を今後の柿の生産・販売に生かそうと「大野町かき振興会」は23日、JAいび川大野管理センターで、消費者との意見交換会「ガヤガヤ会議」を初めて開いた。柿の消費拡大に向け、消費者からは「消費者は地元の特産品を使った料理に関心が強い。講習会などをもっと開いてPRすべきだ」などの意見が出た。
 この日参加したのは振興会員とコープぎふの組合員ら。西濃地域揖斐農業改良普及センター職員が大野町の柿栽培の概要、性フェロモン剤を利用するなどのぎふクリーン農業登録を目指した取り組みを紹介した。また、振興会婦人部が朝から準備した「柿の白和え」など3品と、今後地元で売り出す予定の同振興会が原料供給する柿アイスを試食した。
 消費者からは「初めて柿を使った料理やアイスクリームを食べたが、おいしかった。干し柿作り教室や料理講習会などでもっとPRしてほしい」と要望した。同振興会の堀増男会長は「交流会を通して、柿の機能性や調理法を知ってもらえた。今後も消費者と交流し、大野の柿をPRする一方で、そこで出た意見を生かしていきたい」と意欲を燃やしていた。(平成17年2月27日・日本農業新聞)
「ぎふクリーン」取得へ本格始動〜岐阜・大野かき振興会、性フェロモン剤の効果実証、減農薬栽培を推進
 安心な農産物を求める消費者ニーズに応えるため、岐阜県大野町かき振興会で、「ぎふクリーン農業」の取得を目指す取り組みが本格化してきた。「ぎふクリーン農業」は、化学合成農薬や化学肥料を慣行に比べ3割以上減らした栽培を県が認定する制度。農薬を減らすため、14〜17日には町内6会場で、性フェロモン剤普及推進会議を開き、薬剤散布の代替技術として、性フェロモン剤の導入を検討した。
 性フェロモン剤は、害虫の雌が出すにおいを柿園に過剰に充満させることで、雄との交尾を阻害し、害虫の発生を抑制する仕組み。作物への残留の心配はなく、作業者に対しても安全性が高い。
 振興会は、2002年からハマキ虫類を対象とした「ハマキコンN」、ヒメコスカシバを対象とした「スカシバコン」という2種類の性フェロモン剤を設置して、実証試験を行ってきた。04年には取り付け面積を27.4haにまで広げた。
 振興会の堀増男会長は「実証実験の結果から、性フェロモン剤の防除効果が確認でき、継続使用することで効果がさらに高くなることが分かった。今後、振興会全体で導入し、安全・安心な柿栽培に取り組みたい」と目標を掲げる。
 05年度には、性フェロモン剤の導入に加え、草生栽培の導入、間伐による風通し、日当たりの良い園地の整備を行い、農薬散布回数の削減に向けて条件整備を行っていく方針だ。(平成17年2月20日・日本農業新聞)
「柿酢”効用”裏付けへ」〜和歌山で健康調査 動脈硬化や高血圧予防
 和歌山県の特産「柿酢」の健康面での機能性を実証し、販売促進の目玉にしようと、県内の生産者やJAの職員らが柿酢を半年間飲むモニター調査を3月から始める。柿酢は昔から動脈硬化や高血圧予防に効果があるといわれてきた。県と県立医科大学、JAの産官学連携の取り組みで「一般住民が参加して特定の食品の健康調査をするのは珍しい(県果樹園芸課)」。結果は9月にまとめる予定だ。
 渋柿を醗酵して作る柿酢は産地の調味料で使うほか、昔から健康飲料で愛飲する人も多い伝統食。2日には、JA紀北かわかみとJA紀の里で組合員らを集め説明会を開いた。
 県は、昨年6月に、県工業技術センターで柿酢と市販食酢の成分分析調査を実施。柿酢はリンゴ酢、ブドウ酢、米酢に比べ、ナトリウム(塩分)を排出する機能を持つカリウム含量が多く、ポリフェノールもトップレベルの数値を示した。
 モニター調査は分析結果を医学的に明らかにするのが目的。柿産地のJA紀北かわかみ、JA紀の里の生産者ら100人が参加。説明会では、試験方法と採血や採尿など検査項目を同医科大学の有田幹雄医学博士が説明し、「動脈硬化や高血圧の予防ができる」と協力を呼び掛けた。
 JA紀北かわかみの藤井静雄組合長は「生果、干し柿などに続く商品に仕上げたい。医学的裏付けが得られれば、販売面で大きくアピールできる。」と期待している。
 県は効用が実証できれば、JAとの連携で販売を進めていく。(平成17年2月3日・日本農業新聞より)
柿渋に機能性〜糖尿病や高血圧を改善、全品種対応高速精製法も開発
 奈良県の農業技術センターなどの研究チームは、柿渋に糖尿病や高血圧を改善する機能があることを明らかにした。果実1gから10mgの成分を短時間で抽出する技術も開発した。甘柿、渋柿を問わず活用できる。研究チームは、柿を健康果実としてPRすることや、新しい加工品づくりのきっかけになることを期待している。
 柿渋は柿タンニンと呼ばれており、茶のカテキンやトマトのリコピンなどで知られているポリフェノールの一種。研究グループは、柿渋に血糖値と血中インスリン濃度の急激な上昇を抑える機能があることをマウスで確認した。同センターの浜崎貞弘主任研究員は「抗酸化活性などの機能性も茶に含まれるカテキンと同等以上」と話す。
 柿のポリフェノールは、果実中のタンニン細胞と呼ばれる黒い粒の部分にある。柿1個(250g)に含まれるポリフェノールは2.5g前後。緑茶飲料3リットル以上のカテキン含有に相当するという。
 柿渋は以前から、民間療法などで高血圧の予防に利用されてきたが、小規模な生産にとどまっていた。また柿渋を精製するのに3年以上要する上、専用品種しか利用できなかった。
 研究グループが開発した高速精製法は、全ての品種に応用できる。炭酸ガスを使う10日間ほどの「脱渋作業」の後、つぶした柿を遠心分離機に入れてポリフェノールを抽出する。
 2006年度までに機能性食品を試作する予定。柿の消費拡大や新しい加工品づくりのほか、天然系有機接着剤への応用など食品以外の可能性も追求する。
 浜崎主任研究員は「加工用柿は最近、1キロ100円ほどで取引されている。それ以上に高く売れれば、産地ブランドも高まる」と、農家所得増につながることを期待する。(平成17年1月21日・日本農業新聞)
柿で「岐阜クリーン」取得〜岐阜・本巣市の糸貫振興会 生産組合初の認定、「安全・安心」に弾み
 本巣市の糸貫柿振興会は、岐阜県が化学合成農薬や化学肥料をそれぞれ30%以上削減した栽培方法を認定する「ぎふクリーン農業」を取得し、認定書を受け取った。柿の生産組合として「ぎふクリーン農業」を取得するのは初めて。同振興会は安全で安心できる柿作りをするために、早くから間伐による園地の整備、性フェロモン剤や黄色ナトリウムランプを使った減農薬栽培に取り組んでいたことが、認定につながった。
 同振興会は会員350戸が約180haで「富有」や「西村早生」を栽培している。生産量は全品種を合わせて、年間約2500トンに上る。間伐によって10a当たりの本数を20〜25本と通常の栽培よりも減らすとともに、摘蕾(てきらい)・摘果の徹底で大玉で糖度の高い柿作りを特徴としている。減農薬・減化学肥料栽培が可能になったのも、この間伐の効果が大きい。園地の日当たりと風通しが良くなるため、病害虫の密度が下がり、減農薬栽培が可能になるためだ。
 さらに安全・安心な柿作りを追求するため、同振興会は性フェロモン剤や黄色ナトリウムランプなどを導入したほか、会員全体の安全・高品質な柿生産への意識向上や、若手の技術育成指導などに取り組んできた。会員全員が基準を満たすために、ベテランの生産者で作るモニターが、会員の栽培を定期的に確認する取り組みも行っている。
 加藤泰一委員長は「以前から、安全な柿作りに取り組んできたので、ぎふクリーン農業への対応もスムーズに進めることができた。全会員が今まで以上に責任を感じた栽培をしていかないといけない」と気を引き締めている。(平成17年1月19日・日本農業新聞)
「カキ」まつりあふれる活気〜友好会提携 名産品を販売、PR 大野町の柿、北海道常呂町の牡蠣
 2つの「カキ」を味わおう−。大野町の柿と、北海道常呂町の海産物・牡蠣(かき)をPRする「第5回柿・牡蠣まつり」(大野まつり実行委主催)が20日、大野町黒野の総合町民センターで開かれ、両町の特産品を買い求める人たちでにぎわった。
 常呂町には、明治の開拓期に大野町など県内から多くの人が移住し、「岐阜」という地名もある。一世紀以上が経過した1998(平成10)年に両町は友好町提携を結んだ。2000年からは毎秋、同祭りを開き、両町の名産品である「柿」と「牡蠣」を販売、PRしている。
 祭りは、常呂漁業協同組合が牡蠣の箱詰めやホタテ貝柱、新巻ザケなどを販売したり、新鮮なゆで牡蠣などを振舞った。富有柿の販売や「柿アイス」の試食コーナーも軒を並べた。訪れた人たちは海産物、農産物の秋の恵みを堪能した。
 また、杉山茂大野町長や井原久敏常呂町長らが出席した交流会もあり、柿と牡蠣料理を囲んで歓談した。(平成16年11月21日・岐阜新聞)
富有柿の出荷ピーク〜JAいび川大野共選場
 柿産地の大野町では、富有柿の出荷がピークを迎え、同町相羽のJAいび川大野かき共選場では、作業員が柿の選果に追われている。富有柿は主に東京、名古屋、北陸方面に発送される。
 生産農家は、収穫した富有柿をまず共選場に持ち寄り、アルバイトの主婦ら6、7人が色や形、傷の有無、大きさなどを手際良く選別、箱詰めしている。
 段ボール箱に詰め込まれた富有柿は、トラックで順次搬送。出荷は今月1日から始まり、現在は一日で段ボール箱約5、6000個を出荷している。JAいび川大野管理センターによると、今年の富有柿は昨年より甘く、実は大ぶりだという。
 また、今月中は地元小中学生が共選場を訪れ、選果や箱詰めの様子を見学している。(平成16年11月20日・岐阜新聞)
早生柿「早秋」に期待〜岐阜・大野の振興会 24日にも初出荷(日本一かき王国推進プロジェクト)
 岐阜県、県園芸特産振興会、JA全農岐阜で構成する「日本一かき王国推進プロジェクト」は17日、岐阜市で「2004年度第2回かき新品種研究会」や大野町で現地研修を開き、早生の新品種「早秋」などの導入の可能性を探った。接ぎ木から2年が過ぎた同町の「早秋」は今年、色、甘味とも良好で、24日にも名古屋の市場を中心に初出荷する。大野町かき振興会は「今後もさらに調査が必要だが、早秋の特長を生かした有利販売をしていきたい」と期待している。
 「早秋」の肉質は柔らかく、果汁が多く食味も良好な早生の甘柿。9月下旬から10月上旬に収穫できる。同振興会は2002年4月、同町内4ヵ所の柿園に「早秋」の穂木を高接ぎし、果実の肥大・生育状況などを調査してきた。
 現地研修は「早秋」栽培に取り組む平野進さんの圃場(ほじょう)で行われ、県内の柿栽培農家ら70人が参加した。平野さんから品種特性や栽培上の留意点などが説明され、その後活発な意見交換が行われた。また、試食会も行い、「早秋」の味や甘みを確認した。
 同振興会の堀増男会長は「今年は色、甘味とも良好で、出荷できるものが収穫できた。振興会技術部は、会員の中から意欲のある人を募って栽培し、早生の甘柿作りに取り組んでいきたい」と意気込みを示している。(平成16年9月23日・日本農業新聞より)
関東方面へ出荷開始〜大野町の生産農家 「わせ柿」実が大きく、甘さも上々
 大野町相羽のJAいび川大野管理センターで5日、生産農家が収穫したわせ柿を選別する今年初の選果があり、選果を終えた柿が関東方面へ出荷された。今年のわせ柿は実が大きめで、甘さも上々という。
 同町は国内有数のわせ柿の産地で今月3日からわせ品種「西村早生」の収穫が始まっている。この日は柿生産農家でつくる町かき振興会の関係者やパートら約70人が大きさや色、傷の有無により42種類の等級に分ける作業や箱詰めにする作業に追われていた。今年のわせ柿は色付きが早かったため、昨年の初選果の5倍以上になる約23トンが選別され、茨城県などに出荷された。
 同町の柿は「西村早生」から始まり、「伊豆」「早生富有」「富有」の順に12月初旬まで出荷が続く。今年の出荷量は、昨年より若干多い2190トンを見込んでいる。(平成16年9月7日・岐阜新聞より)
さあ!柿シーズン〜岐阜・大野振興会 「西村早生」肥大は順調
 「目指せ大玉うまい柿」をモットーに、こだわりの柿作りに取り組む、JAいび川管内の大野町柿振興会は5日、岐阜県内のトップを切って「西村早生」の共選・出荷をスタートした。大野町は「西村早生」の栽培面積が日本一を誇る早生柿の有数産地。柿シーズンの到来に生産者は作業に追われながらも、収穫・出荷の喜びを感じている。
 同JA大野管理センターかき共選場では、堀増男会長のあいさつの後、共選作業が始まった。約70名のパートタイマー職員が配置につき、3レーンある共選機で選別、箱詰め作業に取り掛かった。
 今年は春先から高温傾向で、7〜8月には猛暑が続いた。着果数は平年並みで肥大は順調だ。色付きも早いことから「西村早生」は前年並みの400トンの出荷を見込んでいる。
 堀会長は「今年は甘くて大玉な柿に成長した。味も上々。丹精して作った柿なので、自信を持って出荷できる。忙しい日が続くが、楽しみな季節が始まる」と期待を込めて話す。
 共選した「西村早生」は東京の市場などへ出荷される。
 また、同振興会では11月下旬まで「伊豆」「早生富有」「富有」と順次共選・出荷が続く。12月上旬には、歳暮用の袋かけ「富有」の出荷が始まる。(平成16年9月7日・日本農業新聞より)


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